先日、試作OKの基板で、さあ量産という時に、採用した特殊形状のLEDが生産中止となってしまった。
国内の通販で必要数の半分は用意できたけれど、残りが調達できない・・
さてさて、どうしたものかと探りましたが、国内ではすでに在庫なし・・
仕方がなしに
HKin.com に募集をしてみました。
http://www.hkinventory.com/
HKin.com というのは、電子部品B2B市場。ちょうど楽天の電子部品版ですね。インターネット上でマッチングの場所を用意してくれるので、ほしい会社と供給できる会社が集まってくるわけです。
募集の掲載をしたらわんさかわんさかオファーの電話やらメールが来るわ来るわ。。
で、そのなかから1社選んで、LEDを発注しました。
その会社は
Parts Inventory Asia Limited
という中国シンセンの商社。
発送前に写真が送られてきて
「これでいいか?」
みたいなことを聴いて来たので
「ん?」
て思ったけど、特殊形状のLEDなので、まあ間違いないだろうという事で
OK出しました。
すぐに送付してくれてわずか数日で到着。
これがその時の写真。。今になって考えるとリールにも入っていない状態の写真を送ってくる時点ですでに怪しいですね。(2021/5/9追記)
でも、荷姿とかケースがなんか怪しい。LED色も若干違うので。。
という事で、実装メーカーには、国内で入手したものを優先的に実装してもらい、Parts Inventory Asiaの部品は数個実装してもらった。
で、やっぱり動かなかった。。
LEDのアノードとカソードが反対になっている。それから、逆接続時の保護ダイオードも入っていない。。
これは、と思って
Parts Inventory Asia に物が違うと連絡を入れると
「あなたは写真を見てOKといったでしょ」
の1点張り。
何度かの押し問答の後、仕方がないので
HKin.com の担当者に連絡を入れる。
すると、今までの RFQ PO , PI , TTを提出しろと言ってきたので、今までの通信記録を提出
その後、HKin.comの担当者が Parts Inventory Asiaに掛け合ってくれたようで、急に態度が変わり、部品を送り返してくれ、チェックすると言ってきた。
実装メーカーから戻してもらったものを再びParts Inventory Asiaに返送。
ちなみに送り返すのに 900円で済んで、ちょっとびっくり。Parts Inventory Asiaから送料は$30なので、ちょっとぼったくりすぎかな。。
さてさて、よく考えてみるとParts Inventory Asiaに在庫としてある部品なので、それをチェックしてくれたらいいのに、送り返すってどういうこと??
その後テストレポートを提出しろと言ってきた。さすがにいちいちレポートを作る時間がないので、これは無視。
HKin.com からも 彼らはテストレポートを要求しています
と言ってきたが、テストレポートはParts Inventory Asiaが提出すべきでしょ と書いて返信。。
それから、Parts Inventory Asiaはサプライヤに聞いたけどOKって言ってた。みたいなことを書いてきた。だったら、なにか証明書をつけてほしいな。。
と、いうことで、
こちらも通常の業務もあるので、そういう事にいちいち返信対応できないし、来週彼らがとのようなことを言ってくるのか、ある意味たのしみでもあります。
今回は、自分の不注意もあり、また、納期が短いことであわてていていました。
別の所で生産中止のコネクタをきちんとゲットできていたので、ちょっと油断していたかもしれない。
送料かかっても最初は少しだけ購入して、評価後、もう一度必要数を分割して調達するのがよいかもしれません。。
中国では模造品がある一定の確率であるのは当たり前かもしれないし。売っている側模造品とか本物とかの区別もどうでもいいって感じがする。
こちらではすでにお金を払ってしまっているので、どうしようもないし・・
日本の常識だけで判断するのも危険です。
不幸中の幸いは、お客様からの注文数が減ったことで、最初に国内で調達した部品のみで間に合ったこと。
また、Parts Inventory Asiaの模造品は LEDで アノードカソードが逆で全く動作しないということで、不具合にすぐに気づき出荷せずに済んだこと。これが中途半端に動くと誤って模造品を搭載した基板を出荷していたかもしれない。
とくに、模造品は生産中止の部品で多く出るそうです。
最近は結構あっさり生産中止になってしまう電子部品が多いので、こういう時に模造品をつかまされないように注意したいものです。シンセンは模造品も手に入りやすいところのようです。
Parts Inventory Asiaも悪意があるかどうかまではわかりません。
また、メールにはどんな場合にもきっちりと返信が来るのが立派です。(皮肉)
HKin.comも商社に対してどのぐらいの発言力があるのか、ちょっと疑問があります。
実はあんまりないのかもしれません。
個人的にいいネタを戴けたなということと、これを機に模造品についていろいろと調べたり、教えてもらったりしたいと思います。
なにか進展があったら、再度報告しますね。